高額療養費制度を使いこなそう!│わかまるのFP1級挑戦ノートvol.15

高額療養費制度を使いこそう!│わかまるのFP1級挑戦ノートvol.15 資格

こんにちは、わかまるです。

この『わかまるのFP1級挑戦ノート』では、FP1級の勉強を通じてFP2級から新たに学んだことや整理したことを記録していきます。

FP1級を目指す皆さんの参考になればうれしいです。どうぞお付き合いください。

本日の学習分野

  • 分野: ライフプランニング・資産形成
    高額療養費制度

高額療養費制度

概要

病気やケガで医療機関に支払う医療費(自己負担額:3割etc)が1ヶ月間で一定額を超えた場合、その超えた金額が後から払い戻される仕組み。これにより、医療費の負担が軽減されます。

  • 年齢や所得に応じて本人が支払う医療費の上限が異なる
  • 保険外診療や差額ベッド代、先進医療等は高額療養費制度の対象外

70歳未満の場合のポイント

  1. 支払額の計算対象
    • 1つの医療機関に1ヶ月(同じ月の1日~末日)で支払った自己負担額が対象です。
    • ここでの自己負担額とは、健康保険を使った後に実際に支払った金額(3割負担など)です。
  2. 1回あたり21,000円以上が対象
    • 同じ医療機関で1ヶ月の支払いが21,000円以上でないと計算に含まれません。
    • 複数の医療機関で支払っていても、それぞれの支払いが21,000円未満の場合は合算できません。

自己負担の上限額

70歳未満では、所得に応じて自己負担の上限額が異なります。以下がその基準です:

所得区分月額の自己負担上限額
年収約1,160万円以上(健保上位者)約252,600円 + (医療費-842,000円)×1%
年収約770万~1,160万円程度約167,400円 + (医療費-558,000円)×1%
年収約370万~770万円程度約80,100円 + (医療費-267,000円)×1%
年収約370万円未満約57,600円
住民税非課税世帯約35,400円
  • 「+(医療費-○○円)×1%」は高額な医療費に対する追加負担の計算式です。
  • 上限額以上の金額が払い戻されます。

計算例

例:年収500万円の方の場合

  1. 1ヶ月での医療費
    • 病院Aで自己負担額50,000円
    • 病院Bで自己負担額15,000円
  2. 21,000円以上の条件確認
    • 病院A:対象(21,000円以上)
    • 病院B:対象外(21,000円未満)
  3. 自己負担額の合計
    • 病院Aのみが対象となるため、50,000円が計算対象。
  4. 上限額の適用
    • 年収500万円の場合、自己負担上限額は約80,100円
    • 今回は50,000円なので、払い戻しはありません。

注意点

  • 同じ医療機関でも、入院と外来、薬局での支払いはそれぞれ別計算となります。
  • 入院や高額な治療が予想される場合は、限度額適用認定証を事前に発行すると、窓口での支払いが最初から上限額内で済みます。

健康保険では、過去12カ月以内に3回以上高額療養費の支給を受けている場合、4回目から自己負担限度額を軽減する『多数回該当』という制度がある。

申請手続き

  1. 高額療養費支給申請書を提出:
    • ご自身の健康保険組合や国民健康保険の窓口で申請します。
  2. 必要書類
    • 医療機関の領収書
    • 健康保険証
    • 振込口座情報など
  3. 申請期限
    • 医療費を支払った日の翌日から2年以内です。

さいごに

この制度をうまく活用すれば、急な医療費の負担を大幅に軽減できます。分からないことがあれば、加入している健康保険の窓口に相談してみましょう!

※厚生労働省の高額療養費制度ページはこちら

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