すでに発行済の健康保険証 “2025年7月31日” が有効期限となるケースがあります!
特に、国民健康保険や後期高齢者医療制度に加入している方は、この期限に注意が必要。自治体によっては代わりとなる資格確認書がまだ届いていない、あるいはそもそもいつ届くのか分からないという声がSNSでも多く見られます。
そこでこの記事では、
▶紙の保険証はいつまで使える?
▶マイナ保険証と資格確認書って何が違う?
▶海外の保険証はすでにデジタル?各国の比較
など、海外のデジタル化に着目しながら今後n日本で起こりうることを考えていきます。
紙の健康保険証はいつまで使える?

紙の健康保険証は、2025年8月1日から順次使用停止となり、12月2日には完全に使えなくなる予定です。
それ以降はマイナンバーカード一体型健康保険証(マイナ保険証)または資格確認書が必要となります。
順次使用停止へ「わたしはいつから?」
▶75歳以上の後期高齢者
2025年7月末で有効期限切れ
▶個人事業主など(国民健康保険)
2025年8月1日から順次
▶会社員(協会けんぽや健保組合)
・有効期限の記載があればその日まで
・なければ12月1日まで有効
有効期限切れでも、2026年3月末まではもっておこう
2025年中にはデジタルに移行する本制度ですが、巷では、
- 「資格確認書が届いていない」という声が続出
- マイナ保険証の登録は進んでも、実際の利用率は3割程度
という現状です。
そのため厚生労働省は、有効期限切れの保険証でも2026年3月末までは経過措置で使えるよう要請しています。対応していない医療機関もあるため注意が必要ですが、念のためこの日までは保管しておくのが安心かもしれません。
マイナ保険証と資格確認書って何が違う?
▶マイナ保険証
マイナンバーカードを健康保険証として利用できるようにしたもの。すでにカードを持っている方は、スマホやATM、病院で簡単に登録できます。
▶資格確認書
マイナンバーカードを持っていない人や登録していない人向けの「暫定的な保険証」です。こちらは自動的に自宅に届く場合が多く、有効期限は1〜5年。
ただし、資格確認書は将来的に廃止される予定とされているため、長期的にはマイナ保険証の利用になるでしょう。
海外の保険証はすでにデジタル?各国の状況を比較

日本では「紙の保険証が廃止されるのは異例では?」と感じるかもしれませんが、実は多くの国で保険証のデジタル化は進んでいます。
フランス:「カルト・ヴィタル」は普及済だが課題も
- ICカード型の保険証が早期から導入されている
- システム障害や読み取りエラーが頻発
- カード更新が必要で手続きが煩雑
- フィッシング詐欺の被害が多い
さすがフランスすでにIT化が進んでいましたね。しかし、技術の利便性と引き換えに、セキュリティ対策と利用者支援が大きな課題となっているようです・・・
ドイツ:世界最大の医療IT導入もトラブル続き
- 電子健康カード(eGK)を導入
- システム障害が頻発し、電子処方が停止することも
- プライバシー保護のため、医療情報は本人同意が必要
- 導入遅れとコストが重くのしかかる
技術と制度の“ちぐはぐ感”に悩む一方で、個人情報保護は徹底しようと取り組んでいる印象ですね。フランスと同様にシステム障害は、課題のよう。
台湾:成功事例とされるも、制度の持続性に課題
- 健保ICカードで医療情報を一元管理
- コロナ時はマスク在庫管理に活用されるなど利便性が高い
- ただし、医療ツーリズムや地方との格差問題が浮上
コロナ化での活用など、成功モデルでありながら、「医療をビジネスにしすぎると、地元の人たちが困る」というのが台湾における医療ツーリズムの主な懸念点のようです。
必要としている人を助けることと、制度の公平性をどう保つか——そのバランスが問われている状況でしょうか。他人事ではないですね。
アメリカ:紙が主流、そもそも制度が違う
- 国民皆保険制度がなく、保険証も統一されていない
- 多くは紙またはプラスチックカード
- アプリなどでの提示も増えているが、物理カードが主流
- 問題は形ではなく、無保険者や高額な医療費
てっきりアメリカはすでにデジタル化していると思っていましたが、そもそも保険制度から違いました。議論の前提が異なるので何とも言えませんが、大国の先導があれば知りたかったですね。
海外の課題に学ぶ、日本の“これから”
マイナ保険証の導入にあたって、海外ではすでに「デジタル化=万能ではない」ことが明らかになっています。
フランスやドイツなど、先に制度を取り入れた国でも、
- システム障害やトラブルが発生
- フィッシング詐欺の被害が多い
といった課題があがっています。

日本も超高齢化社会を迎えるなかで、
✅ ITに不慣れな人への対応
✅ 個人情報の取り扱いに対する信頼の構築
✅ システム障害への備え
こうした点への対策と、丁寧な説明がとても重要になってきます。
実際、マイナ保険証を「持っている人」は多いのに、「実際に使っている人」は3割ほどという現実があります。
これは、国民の多くが「本当に安心して使えるの?」という不安を感じ取っている証拠かもしれません。
もちろん、紙の保険証がベストだと言い切るわけではありませんが、新しい制度を進めるなら、海外の失敗も教訓にしながら、日本ならではの安心できる制度づくりをしてほしいと思います。
そして私たちも、「この制度、本当に大丈夫かな?」と、しっかり見守っていく姿勢が大切なのではないでしょうか。
まとめ:紙の保険証がなくなる前に知っておくべきこと
▶資格確認書の手元確認や、マイナ険証の早期登録を
▶紙の保険証は会社員は2025年12月1日まで使用可能(一部例外あり)
▶その後はマイナ保険証または資格確認書が必要
▶海外ではデジタル保険証が進んでいるが、課題も多い
▶日本でも高齢者やシステムへの対応が重要なテーマ